土筆に菫

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平安王朝の雅は、和歌とひらがなの洗練によって磨かれていき、背景には歌合(うたあわせ)がありました。
歌合は、歌の優劣を競うばかりでなく、さまざまな趣向を凝らしました。そのひとつに、歌の景色を表した工芸品がありました。「雅と歌合」(http://washicraft.com/archives/7422
の記事で書きましたように、宇多天皇が譲位されて法皇となった頃、催された「亭子院歌合(ていじのいんのうたあわせ)」(913年)では、歌の景色を表すのに、州浜(すはま)と呼ばれる台に歌の情景に合わせて造りもの山や川を配し、桜や山吹、卯の花を植えたり、鶯や郭公(ほととぎす)など木につける、川には鵜飼舟を浮かべるなど、春から夏への季節の趣向を凝らしたことが記録されています。州浜は、盆景、盆石、盆栽へと広がっていきました。
鉢を使った表現は、鉢の大きさや形によって制約されるところがあります。
雅な州浜の表現から発想を得て、春の野の情景を和紙による菫と土筆で表し、白木の台に飾りました。

「雅な雛のつどい展」に初日よりご来場いただきました皆様に御礼申し上げます。今後とも宜しくお願い申し上げます。

1月28日(水)~2月3日(火) 午前10時~午後7時
日本橋三越本店 新館8階 ギャラリーアミューズ

”Horsetail&Violet”
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