「源氏物語絵巻 第三十八帖 鈴虫」

genji38s

“Genji Monogatari Emaki no.38 Suzumushi”
秋の頃、源氏は鈴虫の宴をして若い公達たちと夜を明かそうとしていた折、冷泉院から消息があり居合わせた人たちを連れて冷泉院の元を訪れます。
冴え渡る月の光が照らす中、まだ若くして自ら帝位を退き静かに暮す冷泉院と対面した源氏は感慨深く思われました。
(12×13.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十八帖 鈴虫」」への4件のフィードバック

  1. hirono

    青がすごく素敵です。印象的です。
    静寂を表しているように感じます。
    金色との対比も素敵ですね。

  2. ymatsu

    hironoさん
    ありがとうございます。
    夜も更けて月明かりの照らす中で静かに話しをする場面です。
    冷泉院と源氏は実は親子の関係にあり、源氏としてはまだ若くして静かな暮らしをしていることを切なく思っています。
    秋の夜の静けさと対面の場の静けさを感じていただけうれしく思います。

  3. cytron

    この掛け軸タイプではひとがいるのは珍しいですね。
    金が入って豪華な感じ。あと黒や青の配分もとてもいいですね。
    ひとの表情とかを拡大してみたくなって、ついついクリックしてしまいました(笑)

  4. ymatsu

    cytronさん
    ありがとうございます。
    情景描写や抽象画による表現では伝わらない心の在り様や姿を伝えたいところで人物を使った表現をしています。
    この場面、源氏も冷泉院も寂しさや切ない思いを抱いて向かい合って月を鑑賞している様子を描いてみました。
    周囲には多くの人もいるのですが、二人の向かい合っている場に静けさを感じるよう青を基調に描いています。
    この二人は親子で、顔立ちや雰囲気がよく似ているようです。

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