~春を告げる~第2集

katakuri-14-shikisai-
“Spring ephemeral”
早春、開花するほんの束の間だけ可憐な姿を見せる植物をスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼びます。
”エフェメラル”は儚いもの、短い命という意味があります。
画像は、スプリング・エフェメラルのひとつ”片栗”です。
早春の瑞々しさ、生命の輝きを伝えてくれる可憐な紅紫色の花を手漉和紙の柔らかさを生かし縮小して表しました。
作品の高さは鉢を含めて7cmほどです。鉢は1cm 角の大きさの豆盆栽用のものを合わせています。

2012年の雛展にて~春を告げる~と題し、日本の野山に咲く早春の草花を縮小して制作したシリーズをご覧に入れました。
あれから3年。今の花への想い、和紙の扱い、表現を形にしたいと、2015年の1月末の「雅な雛のつどい展」(日本橋三越)では、~春を告げる~早春の花をテーマに作品展開を考えております。
菜の花、れんげ草などの春の草花を雛に見立てたもののほか、小さな鉢仕立てにした野の花のシリーズを出展いたします。
冬から春へと季節の移り変わりは、生命の循環の時季でもあります。
素朴で優しい野の花の内には厳しさ、凛とした美しさがあります。
これから冬へと向かう季節ではありますが、そのなかからいくつかご紹介してまいります。
厳しい冬を越えて春の訪れをいち早く伝えてくれる、可憐な野の花が奏でる春を作品から感じていただけましたら幸いです。

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