「柴垣に秋草」

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“Autumn Grasses ”
能装束をイメージした図柄を摺り込んだ能千代を使い、日本の秋の風情を表わしました。
能千代紙の中でも能装束らしい題材のものだと思います。
能装束の唐織の織り成す世界を千代紙に再現されているところが今では希少なものではないかと思います。
唐織は能装束のなかでも絢爛で格調高く、文様・色彩ともに精緻で華やかな絹織物です。
唐織は京都の西陣を代表する織物でもあります。
朱と黒で互い違いに図柄を配した段替りになっています。
段替りのデザインは唐織の能装束によくみられます。
柴垣を背景に紅葉や菊、萩、朝顔など秋の草花が描かれています。
刺繍を施したように織り出しされた唐織の世界を和紙による千代紙に表現されたものと黒の毘沙門亀甲文様の友禅紙(加賀友禅和紙)を取り合わせました。
段替りの秋草文様によって日本の伝統的な秋を表現してみました。

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「柴垣に秋草」」への6件のフィードバック

  1. ymatsu

    さくらねこさん
    ありがとうございます。
    来ていただいたのに画像がみれなくてすみません。
    画像を再度入れ直しをしていました。
    京都ならではの伝統の重みのある千代紙です。
    唐織をイメージしましたので紹介したいと思いました。

  2. スウ

    おはようございます。
    華やかな作品ですね(^o^
    様々な色や刺繍が施されているにもかかわらず、
    それでいて柄が主張しすぎず、
    どことなく落ち着いた雰囲気も感じられるのは
    デザインが素敵だからでしょうか(*^_^*)
    1枚で秋の草花を一望できる素晴らしい一枚だな
    って思いました。

  3. ymatsu

    スウさん
    ありがとうございます。
    能装束から取材し白い和紙に刺繍を施したような華麗な織物の
    特徴や秋草を細やかさを摺り出した千代紙の技術を作品を通じて紹介したいと思いました。
    唐織は刺繍を施したように盛り上がったみえるように織られます。
    色違いに交互に配したところや精緻な図柄と華やかさのなかにも
    落着いた重厚な趣を紙に表現したとこ
    ろに惹かれてポストカードに表わしてみました。
    そうしたところが伝わってよかったです。

  4. NEO

    おはようございます。
    繊細な柄で赤色と金色が際立っていますね。
    よく見ると薄青色が自己主張しています。
    近くでみるとより繊細さに気づくような気がします。

  5. ymatsu

    NEOさん
    ありがとうございます。
    画像では金本来の鮮やかな色を再現できないのが
    残念ですが、紙の持つ雰囲気はイメージしていた
    だけたのではないかと思います。
    金の輝きが画像に反映されないため青が際立っ
    てみえますが、紙本来の姿では金色が金糸のよ
    うに立体感を持ってみえてきます。
    西陣織の華やかさをイメージします。
    細密な図柄と朱赤を基調としたところが能装
    束らしい趣を表わしています。
    秋草が彩られたひとつの枠が3.5×4.5cm角
    で精緻さも際立っています。
    伝統や雅を伝えたいという想いを千代紙から感
    じ、ポストカードに表わしてみました。

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