“Genji Monogatari -Kagaribi”
秋のこと源氏は庭前の遣水(やりみず)あたりに篝火を焚かせています。
玉蔓を訪れた源氏が篝火の煙に託し玉蔓への想いを「篝火に たちそふ恋の煙こそ 夜には絶えせぬほのほなりけれ」と歌に詠みます。
それに対し玉蔓は、「行くへなき 空に消ちてよ篝火の たよりにたぐふ煙とならば」と果てしない空で想いを消してくださいと歌でさりげなく切り返します。
第26帖常夏に続く第27帖篝火では玉蔓の物語が続きます。
季節も秋風が吹き始めるころに移り変わりました。
夕顔のことが思い出されるほど玉蔓への追慕も深くなっていました。
「篝火の煙とともに立ち上る恋の煙は私の恋の炎であった」という意の歌で玉蔓に想いを伝えるものの自制心があり、篝火の炎のように心も揺らいでいます。
すばらしい作品ですね!
篝火に たちそふ恋の煙こそ 夜には絶えせぬほのほなりけれ
この歌の書をかいたように記憶しています 情熱的で心に残っていたのかもしれません それにしても直接的な言葉を使わずして昔の歌人たちは凄い歌を詠んでいたものですね
源氏物語千年紀の切手を買ってしまいましたー。
瑠奈さん
ありがとうございます。
瑠奈さんも作品にされたのですね。
作品にすると歌に込められた想いがより深く心に響くように思います。
気に入っていただけてうれしいです。
篝火の光が情熱的な歌を詠ませる雰囲気を作り出しているのも素敵ですね。
源氏の情熱的な歌に対して見事に切り返す玉蔓も夕顔のようにセンスが
よくさすがと思いました。
直接的でないところが心に深く残ります。
物語中に詠み込まれた数々の歌も源氏物語の魅力ですね。
わー、すごい作品ですね!
こういう表現、ホントに考えられないです。物語の世界を素敵な感性で表現されていて、思わず見とれてしまいました。
ひろのさん
ありがとうございます。
情熱的な歌なので少し気がひけたのですが、源氏の歌を描いてみました。
秋というのも風によって炎が揺らぐ様子を思い起こしてくれますね。
篝火の神秘的な光と炎のゆらぎが物語のイメージを広げてくれ、
絵にしてみたいと思いました。
作品からそのように感じていただけて励みになりました。