月別アーカイブ: 2018年6月

笹百合

可憐なササユリ。薄紅色の微かな花色とすっきりとした笹状の葉は、楚々として山野に咲く姿の優美さを想わせます。微かな薄紅色のぼかしが入る柔らかな和紙によって花の表情を表し、たおやかな線を描くササユリを扇子にあしらいました。

”Lilium japonicum”

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撫子

季節の花を短冊に展開した花寄せのシリーズを縮小して表した一作です。秋草の咲き始める季節。可憐な河原撫子を柔らかな風合いの和紙によって直径2センチほどの大きさに縮小し、短冊の画面にあしらいました。

” Pink ”

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千手岩菲

純白の花びらの切れ込みの繊細さとすっきりとした線が優美な山野草、センジュガンピ。ナデシコ科の花らしい、細やかな花びらの切れ込みが醸し出す、可憐な野の花の風情を和紙の繊維の強さとしなやかさによって表し、陶器の一輪挿しにあしらいました。

” Lychnis gracillima ”

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「和紙に託された名画」展より

6月2日よりお茶の水 おりがみ会館ギャラリーにて始ました「和紙に託された名画」の展示風景です。
画像の作品は、『豊国祭礼図屏風』伝 岩佐又兵衛 筆( 重要文化財:徳川美術館蔵 )より取材されたものです。『豊国祭礼図屏風』は、豊臣秀吉の七回忌を記念して慶長九年(一六〇四)八月に行われた祭典が描かれた六曲一双の屏風絵です。画像の作品は、屏風絵の左隻より方広寺の大仏殿を背景に、町衆が風流傘を囲み、輪になって群舞する熱気の様を臨場感あふれる筆致で描かれている場面を和紙人形と和紙造形によって表現されたものです。

和紙人形の制作は、和紙人形作家( 駒子の紙人形:おりがみ会館講師 ) の岩井昌子氏とその教室の方々によるものです。

この群像作品では、群衆が取り囲んでいる祭りの華麗さを伝える風流傘の制作協力をしております。風流傘には吉祥植物の松・藤・椿が飾られています。椿の花は、1cmほどの大きさに表しました。傘には重厚感のある友禅紙をはじめ、数種類の和紙の色合いと図柄の取り合わせによって表し、勢いある屏風絵の世界を立体化しました。

また、同じく岩佐又兵衛 筆『洛中洛外図屏風』( 国宝:東京国立博物館蔵 )の賑わいのある町並みの中で市民の生活の様子が生きいきと描かれた屏風絵より取材された作品も展示されております。

今回の展示では、桃山時代の屏風絵をはじめ、歌麿・清長・春信・写楽・北斎の浮世絵、松園など日本の名画より取材された作品が出展されております。画像は、左から岩井昌子氏制作による歌麿・春信・北斎の浮世絵より取材された作品です。

また、4月3日より展示されております人物の背景の松と桜の制作をしております『花見鷹狩図屏風』も引き続き御覧いただけます。和紙ならではの表現をぜひ、会場にてご鑑賞ください。

和紙に託された名画
2018年6月2日(土)~7月18日(水)
午前10:00 ~ 午後5:30 ( 日曜・祝日 休館)
お茶の水・おりがみ会館 中2Fギャラリー (https://www.origamikaikan.co.jp/

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