「源氏物語絵巻 第三十九帖 夕霧」

genji39

“Genji Monogatari Emaki no.39 Yugiri”
夕霧は柏木の遺言を受け落葉を宮を見舞って以来、宮へ思いを寄せるようになっていました。
落葉の宮は母の病気療養のため小野の山荘に暮らしています。
小野は静かな山里で都とは別世界のような趣です。
夕霧は宮の母を見舞いますが、宮は心を閉ざしています。
夕霧は立ち込める霧に想いを込め「山里のあはれをそふる夕霧にたち出でん空もなき心地して」と歌を落葉の宮に贈りました。
(12×13.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十九帖 夕霧」」への2件のフィードバック

  1. hirono

    すごく豪華で繊細な作品ですね。
    細かな部分まですごく丁寧に描かれていますね。
    水色や紫などの青系の色が美しいです。

  2. ymatsu

    hironoさん
    ありがとうございます。
    この巻は夕霧が手紙を読む場面が有名なため難解でした。
    閑静な山里に立ち込める夕霧と、夕霧の名のイメージがこの巻全体
    を象徴しているように思い、夕霧の歌を主題にしました。
    背景は閑静な山里に立ち込める夕霧と霧の中にあるような落葉の宮の
    イメージを表しました。
    都の華やかな世界にいる夕霧の想いと対照的にそうした世界には関わ
    りたくない落葉の宮の想いを感じていただければと思います。

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