「扇面 撫子 2」

ougi-nadesiko-2-s

山がつの垣は荒るともをりをりに あはれはかけよ撫子の露 (源氏物語 第2帖「箒木」より)
私の家の垣根は荒れはてても構いません。
それよりも撫子のような愛らしいわが子のことは忘れずに情けをかけてください。
夕顔が娘の玉鬘を撫子に喩えて詠んだ歌です。
撫子に添うように草の葉をあしらい曲線を作り出し、扇面の曲線と合わせて花の持つ趣を表わしました。
扇面の背景にはかな料紙を使っています。
同系色の和紙の色の重なりでまとめました。
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