深まり行く秋を葉色の変化によって表しました。
色紙には黄土色、掛け軸には茶と焦茶の組み合わせの茶系と黄系の色合いで取り合わせ季節を伝えたいと思いました。
(色紙 12×13.5cm)
“Hana-Shikishi Ivy”
夏から秋にかけて野山に咲くワレモコウを和紙によって小さな鉢仕立てにした四季彩花のシリーズの一作。
ひとつの花の大きさは数ミリほどです。薄口の和紙の色と繊維の強さによって縮小して表し、草盆栽に仕立てました。
鉢には万古焼の物を合わせています。鉢の間口は2.5cm、作品の高さは鉢を含めて10cmほどです。
“Sanguisorba officinalis”
秋は月。澄んだ空に浮かぶ月を背景に薄を表しました。
色紙には縹色(はなだいろ)、掛け軸は若竹色と紺色を組み合わせた空をイメージする青系統を主体に日本の伝統色を取り合わせ、秋の夜の静けさを表したいと思いました。
(色紙:12×13.5cm)
“Hana-Shikishi Japanese pampas grass and moon”
面影を心にこめてながむれば 忍びがたくもすめる月かな
(建礼門院右京大夫集:建礼門院右京大夫)
omokage wo kokoro ni komete nagamureba sinobi gatakumo sumeru tuki kana (kenreimoninukyounodaifusyu:kenreimoninukyounodaifu)
歌の詞書には「月の夜、例の思ひ出でずもなくて」とあります。
美しい月を眺めていると心に秘めようとしても堪えきれなくなるという想いを墨色のグラデーションの和紙に書で表しました。
9月30日~10月6日に開催されます「京都老舗の会」でのおりがみ講習に向けて企画した「羊」。
和紙の図柄と金千代和紙の布のようなしっとりとした風合いを活かし、立体感と安定感のある形を提案いたしました。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
“Eto no.8”
爽やかな秋に軽やかで動きのある花の風情が優美な秋桜。
色紙の中央には落ち着いた深みのある色合いのものを置き、色紙には肉色、掛け軸は長春色(ちょうしゅんいろ)と紅色を組み合わせた赤系統の日本の伝統色を取り合わせ、和の趣を出したいと思いました。
“Hana-Shikishi Cosmos”
来年の干支「羊」の色紙の一作。
白を基調とした背景に対してシャープな印象にしたいと羊には黒を基調とした紗綾形文様の友禅和紙を選びました。
不断長久を意味する吉祥文様の紗綾形(さやがた)で新たな年の繁栄の願いを込めました。
(色紙:12×13.5cm)
“Eto-Shikisi no.8″
季節の花を和紙の質感や色合いの違いによって平面で立体感を出したり、線を引き立てたりした表現を目指した”花暦”のシリーズ。
和紙の多様性、和紙ならではの持ち味を生かし、花の表情を出してみたいと今夏より新たな展開をしてまいりました。秋の京都展より出展いたします。
(色紙:12×13.5cm)
“Cherry Blossoms・Camellia”
来年の干支「羊」の色紙の一作。
友禅和紙の図柄によって羊の毛並みを表し立体感を出し、柔らかな色合いのグラデーションで新春の華やぎを伝えてみたいと思いました。
(色紙:12×13.5cm)
“Eto-Shikisi no.8″