和紙花くらべ 椿:Camellia Japonica」カテゴリーアーカイブ

妙蓮寺椿

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朱紅色の一重の妙蓮寺(みょれんじ)椿。白斑の入る絞妙蓮寺椿と区別をして紅妙蓮寺と呼ばれています。妙蓮寺というと本種を指します。
紅妙蓮寺椿は、尾張、三河、伊勢、美濃の椿を総称し中部椿と呼ばれる椿の古典名花のひとつです。

花文化が栄えた江戸時代、日本各地に椿の文化が花開きました。尾張徳川家の治めていた地では町衆による椿の文化が繁栄しました。紅妙蓮寺は、尾張椿を代表するひとつとして愛でられてきました。

一重の素朴な椀咲きのふんわりとした穏やかさと朱紅色の花色の温かさを感じる椿です。柔らかな風合いと明るく鮮明な紅色の和紙で表し、竹の花器にあしらいました。

”Camellia Japonica Myorenji”

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加賀侘助椿

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柔らかな花色の花びらと外弁の上部に紅のぼかしが入る一重の加賀侘助(かがわびすけ)椿。一重の椿の多くは、交配育種ではなく自然の野山で見出されて命名された自然変異による野生の椿です。加賀侘助椿は、金沢市内の樹齢130年~150年ほどの古木から発見された品種です。

一重の小振りな筒咲きの花容は、薄桃色~桃色の花色を清楚に引き立てます。花びらの縁に向かって淡くなる柔らかなグラデーションの変化があり、繊細な花びらを引き立てる外弁の紅色との対比が優美で余韻を感じます。花の風情を薄口の和紙を取り合わせ、陶器にあしらいました。

”Camellia Japonica Kaga Wabisuke”

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藪椿

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簡素で端正な藪椿(やぶつばき)。日本原産の藪椿は、本州以南に広く分布し、古代より日本の暮らしに溶け込んできました。花を観賞するばかりでなく、種子や幹は生活用品の素材として利用されてきました。また、厳冬の中でも艶やかな葉に覆われ、樹齢の長いことから聖樹・霊木として尊ばれてきました。藪椿は世界に数千あるといわれる園芸品種の多くの生みの親でもあります。

原生林に凛として咲き、辺りを明るく照らす藪椿を和紙の温かみのある風合いと色合いによって表し、和紙で象った蛤にあしらいました。

”Camellia Japonica ”

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大日の曙椿

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淡桃色の一重の大日の曙(だいにちのあけぼの)椿。小振りの花びらが内向きに玉のように丸くまとまった抱え咲きに独特の雰囲気があり、淡い花色の柔らかさが際立って感じられます。
控えめで愛らしい花の印象を薄口の和紙の取り合わせによって表し、陶器にあしらいました。

Camellia Japonica ”Dainichi no Akebono”

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