愛らしい草姿の常夏(とこなつ)。平安時代に中国から渡来したナデシコ科の石竹(せきちく)から改良された、小型の園芸種です。四季咲きのことから、常夏と名付けられ、親しまれてきました。真夏を思わせる鮮やかな赤い花色のものを、和紙の鮮明な色合いによって表し、短冊にあしらいました。
”Dianthus”
愛らしい草姿の常夏(とこなつ)。平安時代に中国から渡来したナデシコ科の石竹(せきちく)から改良された、小型の園芸種です。四季咲きのことから、常夏と名付けられ、親しまれてきました。真夏を思わせる鮮やかな赤い花色のものを、和紙の鮮明な色合いによって表し、短冊にあしらいました。
”Dianthus”
6月28日よりニューヨーク、日本クラブにて「江戸からの豆おもちゃ展」が始まります。江戸末期より続く浅草仲見世通りの老舗「助六」が厳選した江戸の小さな玩具を通し、江戸の庶民の暮らし、風情や風流を伝えるほか、日本の伝統的な手わざと、小さなものを慈しむ心を伝える展示会です。
この企画展の中で、江戸の花文化を和紙の花を通じてご紹介いたします。画像は、日本の四季を伝える草花を小さなカルタほどの大きさの画面に立体的な植物図として表した一部です。江戸の夏の花として江戸琳派の題材としてもよく取り上げられた植物より、露草・朝顔・山百合・燕子花・紫陽花を選び、和紙の取り合わせによって表したものです。
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
日本クラブ 日本ギャラリー
145 West 56th Street, New York, NY 10019
2018年6月28日(木)~7月25日(水)
月~金 午前10時~午後6時 土 午前10時~午後5時 日曜休館
詳しくは、リンク先を参照ください。
For details, please refer to the link destination.
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
日本の山野に広く自生する楓。秋には華麗な紅葉で野山を彩り、人々の心を捉えてきました。古来より和歌に詠まれてきたように、紅葉の名所が多くあった上方から、江戸時代に庭園樹として江戸に広められました。元禄の頃より園芸栽培されるようになり、イロハモミジ、オオモミジ、ヤマモミジから葉の形や切れ込みの深さ、葉色の変化などがある多彩な園芸種が生まれました。
日本の楓の代表種のイロハモミジをモデルに縮小して表し、短冊にあしらいました。
“ Scarlet Maple”
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
冬の厳しい寒さの中で咲く、梅と山茶花。清楚な中にも生命感を感じさせてくれます。
手漉き和紙の柔らかな質感と繊細な色合いによってそれぞれの花の個性を表し、短冊にあしらいました。
”Ume・ Sasanqua”
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
秋の七草の筆頭として日本の秋を伝えてきた萩。繊細な花と動きのある葉を和紙の風合いによって表し、短冊にあしらいました。
“Bush clover”
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
野趣ある秋草、葛。赤紫の濃淡のある花穂と葉裏の白をみせながら風にそよぐ姿に風情があります。躍動感ある葛を和紙の色と繊維の強さで表し、短冊にあしらいました。
“Kudzu vine”
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
日本クラブ7階 日本ギャラリー
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
清楚な秋草、桔梗。和紙の特性を生かし、すっきりとした青紫の星形の花を和紙のしなやかさで表し、短冊にあしらいました。
” Balloon flower”
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
日本クラブ7階 日本ギャラリー
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
朝露に喩えられる青い花色が印象的な露草。繊細な花の構造を和紙の強さとしなやかさによって表し、短冊にあしらいました。
“Asiatic Day flower”
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
日本クラブ7階 日本ギャラリー
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
中世の長い戦乱の世が終わり、泰平の世が続いた江戸時代。大名・公家から庶民に至るまで園芸が親しまれるようになりました。桜や椿、梅をはじめとする多種多彩な園芸種が生み出され、五節句が祝日として制定されて季節の草花を飾り祝うなど、植物を育て、愛でる園芸文化が花開きました。
植物への関心の高まりは、鎖国の中でも秋海棠や百日紅、芙蓉などの外来植物を受け入れ、日本の風土に馴染ませ広めました。一方、椿、紫陽花、百合類など江戸時代に日本から海外に伝えられた植物は、品種改良されて華麗な園芸種を生み出す大きな力になりました。
また、学問として植物が人のために役立つことを知る「本草学」が発展した江戸時代。植物を伝える植物図譜も盛んに描かれるようになりました。素朴な野に咲く草花は、植物学としての図絵に止まらず、貝絵やカルタなど雅な遊具の中にも描かれました。
画像の作品は、日本の四季を伝えてきた代表的な草花を小さなカルタほどの大きさの画面に合わせて縮尺率を変え、画面に立体的な植物図として表しました。菜の花の小花の一つの大きさは、数ミリほどの大きさです。
「 江戸からの豆おもちゃ展 」
日本クラブ7階 日本ギャラリー
https://www.nipponclub.org/activity_exhibition/
Miniature Edo-style toys from Japan
In cooperation with Japan Foundation, New York
6/28 (Thu)-7/25 (Wed)
Monday-Friday 10:00 am-6:00 pm
Saturday 10:00 am-5:00 pm
Sunday closed
日本原産のヤマユリ。百合の仲間の中でも大輪の花を咲かせ、濃厚な芳香を辺りに漂わせます。白い花びらの中央に入る黄色い筋と紅色の斑点は、野趣を醸し出します。表情豊かなヤマユリの趣を和紙の取り合わせによって、3.5cmほどの花径に縮小して表しました。
” Gold-banded lily ”