鮮明な黄色の花が印象的な山吹。こぼれるように咲く様は、可憐に春の水辺の景を優美に彩ります。山吹の花の風情を和紙のしなやかさと色合いで表しました。
”Japanese kerria”
春の花より、白山吹と木瓜を和紙で表し短冊にあしらいました。清楚な趣の白山吹の花びらにはしぼ(皺)のある強制紙を選び、ふんわりと開いた形を表しました。木瓜の花には、柔らかな風合いと染色の和紙を選び、ふっくらとして愛らしい花の風情を表しました。
”Rhodotypos・Japanese quince”
淡い緑色を帯びた花が清楚で早春の清々しさを感じさせるバイモ。
花弁の内側に入る紫の網目状の模様と動きのある細い葉の表情に独特の味わいがあります。淡い色合いの和紙に手描きし、花の個性を表しました。
”Fritillaria”
短冊を歌留多状に切った画面に和紙による花をあしらったシリーズ。
八重桜、菜の花、都忘れ、翁草、山桜それぞれの花の個性に合わせた和紙の色合い、厚み、風合いを生かし表しました。
“Spring Flowers”
四季の草花を立体感ある植物画のようにそれぞれの植物の特徴を和紙の花で表した花寄せのシリーズ。寒中に咲き、日本の冬を伝える代表的なものより、山茶花・水仙・福寿草・椿・白梅を選び、それぞれの特性に合った和紙で表したものです。花の趣に合わせた色合いの短冊を取り合わせ、画面に表しました。
”Winter flowers”
青紫の花が涼やかな秋の山野草、カリガネソウ。
花の姿を雁にたとえた名のとおり、軽やかに宙に舞うかのように優美な印象です。
長く伸びた雄しべと雌しべの花柱が弓なりにしなう形状に特徴があります。和紙の染色と繊維の長さを生かし、細やかな花と動きのある蕾の躍動感を表し、短冊にあしらいました。
“ Bluebeard”
深まり行く秋を華やかに彩る菊の花。繊細で優美な嵯峨菊と朱の小菊で秋の彩りを伝えました。
嵯峨菊・小菊それぞれに合わせた和紙を選び、線と面による立体感を出し、短冊にあしらいました。
”chrysanthemum”
しっとりとした日本の秋の情趣を伝えるホトトギス。名の由来であるホトトギスの胸の模様に似た紫の斑点が、野趣を醸し出します。落ち着いた色合いの和紙に斑点を描き入れて花の特徴を表し、短冊にあしらいました。
”Tricyrtis hirta”