三月三日の上巳の節句にちなんだ桜橘を花雛に見立てた色紙飾りです。
和紙による桜と橘を紅白を基調とした友禅紙を衣装にした紙雛(かみひいな)に表しました。
”Hina doll”
子どもの健やかな成長を祈り、身を守る形代(かたしろ)とされた雛の原形とされている「天児(あまがつ)」や「這子(ほうこ)」の素朴な姿をイメージした立雛(たちびな)です。
万葉集には
三日に、守大伴宿禰家持(かみおほとものすくねやかもち)の館(むろつみ)にして宴(うたげ)する歌三首
とあり、大伴家持(おおともの やかもち)の官邸で三月三日の宴の花として桜が詠まれています。
その第一首は次の歌です。
今日の為と思ひて標(しめ)し あしひきの 峰の上の 桜かく咲きにけり(巻19)
家持の歌からは、三月三日を迎えるにあたり、しるしをした桜が見事に咲いた感動が伝わってきます。
また、桜は古代より稲穂の実りの兆となる花であり、神の依代(よりしろ)となる霊木とされてきました。平安時代になると桜は花見の花となり、上巳の節句には中国から渡来した桃が中心となっていきました。
古を想い、桜の精を白を基調に桜柄の友禅紙を取り合わせによって小さな雛に表しました。扇形の飾り台に桜柄の友禅紙をあしらい、桜の宴をイメージしました。
”Hina doll”
花の精をうさぎの形で表したシリーズのおひなさま。
桜と菜の花の妖精を小桜の図柄と若草色と桜の花色の色合いの友禅紙を衣裳に坐雛(すわりびな)の形式で表しました。
”Hina doll”
うららかな春の野の暖かさと懐かしさを伝えるスミレ。スミレの大きさそのままを生かし小さな雛に見立てたものです。スミレの花色の和紙を衣装に選び、花の精をイメージしました。
” Flower hina doll ”