秋雨

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庭のむしはなきとまりぬる雨の夜の かべに音するきりぎりすかな(風雅和歌集:京極為兼)
Niha no mushi ha naki tomari nuru ame no yo no kabe ni oto suru kirigirisu kana
(Fuugawakashū:Kyougoku Tamekane)

庭の虫が雨で鳴き止んだ秋の夜。壁の辺りからひっそりとコオロギの鳴く声が聴こえます。キリギリスは、コオロギの古語で秋の夜長を実感する風物として詠まれてきました。
『風雅和歌集』では、秋歌中の部で初雁を詠んだ歌に始まる「雁」を歌題とした歌に続き、「虫」を歌題とした中に排列されています。歌の詞書には、

伏見院の御時、六帖の題にて人々歌詠ませさせ給まひけるに、秋雨を

とあり、秋雨の季節を詠んだ歌であることを示しています。

為兼の歌は、外界の雨音から内界の虫の音に気づく手掛かりとして”壁”を境界として音を聞き分け、表現したところに京極派らしさを感じます。庭の景観の広がりから視点を傍らの壁に移し、気づいたコオロギの声が心に深く染み入ります。しとしとと秋雨の降る夜の静寂さが、暗闇から聴こえてくるコオロギの澄み切った声によって一層極まって感じられます。

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野葡萄

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秋、色とりどりの美しい実を付け楽しませてくれる野葡萄。秋は実のなる植物で野山が彩られる季節でもあります。秋そのものを感じる、野葡萄の野趣ある姿を和紙の多彩な色合いで表し、扇子にあしらいました。

“porcelain berry”

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狗尾草

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夏から秋、緑の花穂をつける身近にみられるエノコログサ。猫じゃらしという名で親しまれています。緑の花穂が次第に色褪せていく姿には、秋が深まっていくのを感じます。
愛らしい花穂のホカホカとした感触を和紙の温かみのある風合いで表し、陶器にあしらいました。

”Green bristlegrass”

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一日講座のご案内「蔦のリース」

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「 蔦のリース 」
2016年11月23日(水) 勤労感謝の日 10:00~12:00 
小津和紙 ( 東京日本橋 http://www.ozuwashi.net/ ) 
 
秋から冬へと移ろう季節を蔦紅葉で表現します。葉色の移り変わりを和紙の繊細で多彩な色合いと柔らかさで伝えます。葉色のバランスと間を考えながら配置し、立体感のあるリースにアレンジします。作品は、立てて飾っていただける形に一回の講座で仕上げます。

(高さ15cm、幅12cm)

講座のお申し込み・お問い合わせは、小津和紙 文化教室の下記のリンク先 
(一日講習会のページhttp://www.ozuwashi.net/lectureship_trial.html)までお願い申し上げます。

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日本の季節を象徴する”雪月花”。中秋の名月に寄せて、満月を薄と取り合わせ、立体感ある画面に表しました。
月の表現には、楮の手漉き和紙の繊維から生まれる表情を生かし、薄・背景の秋の夜を和紙それぞれの持つ特性、質感によって伝えました。

”Moonligt Night”

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