おみなえし

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秋の七草のひとつ、可憐な女郎花(おみなえし)。鮮やかな黄色の彩りの細やかな花は、秋の野を想い起してくれます。小花の集まった繊細な草姿が風に揺れ動くたおやかさは、古来より和歌に詠まれてきました。和紙の柔らかな風合いと省略によって、花の風情を表しました。

“Patorinia”

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音せぬ荻

otonenuogi

吹き捨てゝ 過ぎぬる風の 名残まで 音せぬ荻も 秋ぞ悲しき(風雅和歌集:京極為兼)
Fuki sute te suginuru kaze no nagori made oto senu ogi mo aki zo kanashiki (Fuugawakashū:Kyougoku Tamekane)

風にそよぐ葉に秋の気配を感じると詠まれたきた荻(おぎ)。京極為兼(きょうごくためかね)は、先例とは異なる独自な視点で秋を捉えました。為兼は、中世の時代を背景に、純粋な自然観照歌を目指しました。

風に身を委ねていた荻が、風がぴたりと止み、すっと立っています。微動だにしない瞬間、荻の様に風の名残を感じ、静寂さのなかにこそ秋のしみじみとした情趣があると詠みました。静止した荻を「音せぬ荻」と表現し、視覚と聴覚によって秋の静けさを感覚的に印象付けています。対象を凝視し、心を出発点として自然を捉えようとした京極派の為兼らしさが現れています。

音を立てていた風が止み、荻のそよぎが止まった瞬間の動から静への鮮明な対比は、墨の陰影によって表現された墨絵のような世界を感じさせ、幽寂な情趣がいっそう深く漂って感じられます。為兼は、物悲しく思われる秋の静寂さの中に閑寂の美を見出しました。

枯淡で静寂な世界に憧れを持っていた風雅集時代の趣向が反映された一首を書で表しました。

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秋海棠

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夏から秋へと季節の移ろいを楚々とした風情で伝えるシュカイドウ。立秋を過ぎても残暑の厳しい時季には慎ましく可憐な花は、涼やかな風情で心和ませてくれます。
繊細な小花としっとりとして光沢感のある葉を和紙の風合いで表し、扇子にあしらいました。

“Hardy begonia”

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