秋風にたなびく雲の絶え間より もれいづる月の影のさやけさ (新古今集 左京大夫顕輔)
秋風が吹き渡り、空にたなびく雲の切れ間からもれる月の光のなんと清らかな明るさであろう。
雲母揉み(きらもみ)を料紙に使い、友禅紙で秋の野の情景を貼り合せました。
雲母揉みは、手で揉んで皺を寄せた揉み紙に雲母を引いたものです。
下地の草色が揉み柄(手で寄せた皺の線)に現れるところに味わいがあります。
草色の下地の揉み紙は楮の柔らかで温かみのある風合いをもっており、墨もよく馴染みます。
雲母の光沢によって秋の月の光を表わしました。
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すばらしい作品ですね!
雲母揉みに書かれた和歌と、友禅紙で秋の野の情景がよく合っていますね 墨がよく馴染まれたそうで墨色の発色がまたすばらしいです
瑠奈さん
ありがとうございます。
創作意欲をいただけました。
秋の月の光の清らかさをそのままを真っ直ぐに
写したところが格調高くて惹かれる歌です。
歌と料紙の調和を考えました。
雲母を引いた伝統技法の和紙の柔らかさはふっく
らとした温かみがあります。
皺によってできた凹凸があるところに味のある紙ですが、
思った以上に筆の緩急もつけやすく墨色も冴えました。
こんばんは。
流れるような書。そして味わい深い書き味。
背景の緑色とも調和が取れていて素敵でした。
装飾のある和紙に書かれた文字を
見るのは初めてかも。
こういう作品もいいですね~(^o^
スウさん
ありがとうございます。
かなを書いた和紙は襖紙の用途にされる唐紙です。
中国から伝わり日本で独自の発達した唐紙。
雲母を使い装飾を施した紙は優美で温かみがあります。
きらびやか過ぎずに落ち着きがあるところと無作為の草色の
線の味わいに秋らしさを感じこの紙を選びました。
ブログではあまり登場させていませんが、かなの書
も私の一面ですので、時々ですが登場させたいです。
かなの書から発想を得て創作に結びついたことが多くあります。