秋風にたなびく雲の絶え間より もれいづる月の影のさやけさ (新古今集 左京大夫顕輔)
秋風が吹き渡り、空にたなびく雲の切れ間からもれる月の光のなんと清らかな明るさであろう。
雲母揉み(きらもみ)を料紙に使い、友禅紙で秋の野の情景を貼り合せました。
雲母揉みは、手で揉んで皺を寄せた揉み紙に雲母を引いたものです。
下地の草色が揉み柄(手で寄せた皺の線)に現れるところに味わいがあります。
草色の下地の揉み紙は楮の柔らかで温かみのある風合いをもっており、墨もよく馴染みます。
雲母の光沢によって秋の月の光を表わしました。
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