白い小さな粒状の花が多数付いた花穂が愛らしい、二人静(ふたりしずか)。花穂が1本付く一人静(ひとりしずか)に対し、花穂が2本付く個体が多いことから二人静と呼ばれる新緑の野に咲く山野草です。名の由来となった、能『二人静』で静御前の霊に憑依した菜摘女と同じ装束で静御前の霊が現れ、寄り添うように共に舞う、ぴたりと合った相舞の姿を想わせる草姿は、清楚な内にも華やぎがあります。細やかな花と葉の対比が清々しい花の風情を和紙の取り合わせ方と和紙それぞれの持つ特性によって表し、扇子にあしらいました。
“Chloranthus serratus”
にほんブログ村