投稿者「ymatsu」のアーカイブ

花色紙「山吹」

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秋の京都展に向けた一作。
春の京都を彩る山吹。しなやかにしだれる枝に可憐な黄色の花を枝いっぱいにつける姿は優しく、春の光に映えます。
しだれた枝の風情は、水辺の景に季節の彩りを添え、古来より和歌によく詠まれてきました。
薄口の手漉和紙の染色と柔らかさで一重の素朴な花の風情を表し、銀色の抑えた質感のかな料紙による扇面に配しました。

”Hana-Shikishi Japanese kerria”

京都老舗の会
10/2~10/8 そごう千葉店  

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花色紙「山茶花」

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秋の京都展に向けた一作。晩秋から冬の長い間、花の少ない季節に彩を添える山茶花。ふんわりと平らに開いた咲き方に特徴があります。
グラデーションの和紙の微妙な濃淡の変化と原紙の柔らかな持ち味で花の表情を出しました。

“Hana-Shikishi Sasanqua”

京都老舗の会
10/2~10/8 そごう千葉店  

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花色紙「たんぽぽ」

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秋の京都展に向けた一作。
明るい黄色い花と綿毛のついた種子の姿が愛らしい春の花。
しみじみとした情趣を伝える秋草に対して、明るくほのぼのとした懐かしさを感じさせる春草として親しまれてきました。
可憐さの内に力強い生命感を伝えるたんぽぽ。命の再生を繰り返していく春の景を花開くとき、盛りのとき、花の後の姿によって和紙で表し扇面に配しました。

”Hana-Shikishi dandelion”

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萩の花

hagi-no-hana

萩の花くれぐれまでもありつるが 月いでて見るになきがはかなさ ( 金槐和歌集:源実朝 )
Hagi no hana kuregure made mo aritsuru ga tsuki ide te miru ni naki ga hakanasa
(Kinkaiwakashū:Minamoto no Sanetomo)

源実朝の家集『金槐和歌集』にある一首。秋の月と萩を詠んだ和歌を書と萩の描画によって表しました。
実朝は、藤原定家に和歌を師事し、『万葉集』に心を寄せていました。実朝の歌は、自然観照を通して万葉的な率直な調べの中に、中世的な哀感を漂わせています。
秋を代表する花として詩歌に詠み継がれてきた萩。歌の詞書には、「庭の萩わづかにのこれるを、月さしいでてのち見るに、散りにたるにや、花の見えざりしかば」とあります。日暮れまで残っていた可憐な萩の花。萩の花が月の光に溶け込んでしまったか、散ってしまったのか見えなくなってしまったと命の儚さを秋の月と取り合わせ、繊細な感覚で捉えています。歌を人生的にみた、感受性の強い実朝らしいものを感じます。

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干支色紙「申」 15.3

eto-15-3

吉祥植物の梅柄と色合いを生かした、来年の干支「申」の色紙の一作。
干支色紙「申」の1と2の色紙と同じ大きさの正方形から同じ折方で立体的に表したものです。同じ折方でも紙の種類によって、厚みや紙の表面の質感、風合いの違いから印象も異なります。
画像のものは、西陣織を思わせるような図柄が浮かび上がってみえる友禅紙を選んだものです。 

“Eto-Shikisi no.9″

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花色紙「秋桜」

kosmos-15-2

秋風に揺れる姿が可憐な秋桜。
はっきりとした中に抑えた色合いの濃紅色の和紙、楮の繊維の長さを生かした風合いの和紙、グラデーションの柔らかな色合いの和紙を取り合わせました。
扇面には華やかな装飾のある明るい印象のかな料紙を使い、花の表情を出しました。

“Hana-Shikishi Cosmos”

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花色紙「山菅(やますげ)」

yamauge-1

初秋の頃、躍動感のある長い花穂に薄紫の小花を咲かせる姿が涼やかなヤマスゲ。
薮蘭 (やぶらん)という別名で親しまれています。深緑のすっきりとして伸びやかな葉の描く曲線は、風情があります。
薄紫の花穂を一枚の紙の中で濃淡のある和紙の色と柔らかな風合いを生かし表し、扇面に配しました。

“Hana-Shikishi Big blue lilyturf”

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