「源氏物語絵巻 第十七帖 絵合」 “Genji Monogatari Emaki no.17 Eawase” 新帝の冷泉帝は絵を好まれ、源氏も紫の上と帝に差し上げる絵を選びました。宮中では、絵を集めるのが流行し、絵合が行われました。 友禅和紙を扇面に仕立てて扇面画に見立て、料紙の上に散らしました。
「源氏物語絵巻 第十五帖 蓬生」 “Genji Monogatari Emaki no.15 Yomogyu” 源氏物語絵巻シリーズの一作。 藤の花に誘われて、源氏は末摘花の屋敷を訪れます。 雨上がりの月夜で、木々から雨の雫が時雨のように注いでいます。末摘花の邸は蓬がひどく生い茂っています。 傘で雫をよけながら、蓬の生い茂る中を分け入り邸へ向かいます。雨露を受けた蓬が月明かりで輝く様を画きました。 源氏は、自分を待ち続けた末摘花を自邸に引き取ります。
「源氏物語絵巻 第六帖 末摘花」 “Genji Monogatari Emaki no.6 Suetumuhana” 源氏物語絵巻シリーズの一作。 常陸宮の姫君(末摘花)は、両親を失い、荒れた邸で暮らしています。 雪が降り積もった朝、源氏は初めて末摘花の姿をご覧になりました。 姫の困窮を案じ、行く末の世話を決心します。
「源氏物語絵巻 第十四帖 澪標」 “Genji Monogatari Emaki no.14 Miotsukushi” 源氏物語絵巻シリーズの一作。 帰京した源氏は内大臣となり、再び政権は源氏に戻りました。 秋にお礼参りに住吉神社に参詣しました。住吉参詣には折りしも、明石入道と明石の上も来ていました。 明石入道と明石の上は、源氏の行列の盛大で華やかな様子に気後れし、源氏とは会わずに舟を難波に戻させました。
「源氏物語絵巻 第十六帖 関屋」 “Genji Monogatari Emaki no.16 Sekiya” 源氏物語絵巻シリーズの一作。 源氏は石山詣に向かう途中、晩秋紅葉の美しい風景の広がる逢坂の関で空蝉の一行と出会います。 12年ぶりに逢坂の関で再開した源氏と空蝉は、互いに感慨深く思われました。
「源氏物語絵巻 第三帖 空蝉」 “Genji Monogatari Emaki no.3 Utusemi” 空蝉は自分の置かれた立場を冷静に考え、歌を書きつけました。 背景にある竹の文様は、空蝉のしなやかで凛然とした人柄を表しています。
「源氏物語絵巻 第十三帖 明石」 “Genji Monogatari Emaki no.13 Akashi” 嵐の夜、夢に亡父の桐壺帝が現れ、住吉の神の仰せにより、すぐに須磨を去るように告げました。翌朝、夢のお告げを受けたと、明石入道の使者が源氏を迎えに来ます。 源氏が須磨から明石へ移る場面を画きました。 友禅和紙の露芝文様を波に見立て、明石の海を表現してみました。
「源氏物語絵巻 第十二帖 須磨」 “Genji Monogatari Emaki no.12 Suma” 源氏は政変によって、自ら都を離れて須磨へ退去を決意します。須磨には訪れる人もなく、侘しさから遠方の波音が海辺にでもいるかのように聞こえます。 須磨の浦波の音が響く様を友禅和紙の文様を使い、和紙画で表しました。