「源氏物語絵巻 第二十七帖 篝火」 “Genji Monogatari Emaki no.27 Kagaribi” 秋風の立つ頃、源氏は玉鬘の元を訪れます。 庭先の消えかかった篝火を燃えつけさせました。 炎の光が部屋の中に射し込み、玉鬘を照らし一際美しいく引き立ててくれるようです。 (12×13.5cm)
「源氏物語絵巻 第二十四帖 胡蝶」 “Genji Monogatari Emaki no.24 Kocho” 春たけなわの頃、紫の上は秋好中宮の御読経の法事に花を奉るため、鳥と蝶の装束を着た童に桜と山吹の花を持たせて中宮のところへ遣わされました。 (H.17cm)
「源氏物語絵巻 第二十三帖 初音」 “Genji Monogatari Emaki no.23 Hatune” 源氏物語絵巻シリーズの一作。 源氏の六条院の邸の正月。たとえようもなく、すばらしいたたづまいです。 源氏は、明石の姫君の部屋を訪ねます。折りしも、明石の上から正月の贈り物が届いていました。 「 年月をまつにひかれて経る人に けふうぐいすの初音きかせよ 」と姫と別れて暮らす、明石の上の歌が添えられていました。 (12×13.5cm)
「源氏物語絵巻 第二十一帖 乙女」 “Genji Monogatari Emaki no.21 Otome” 源氏の新しい邸、六条院が完成しました。四季の町からできており春は紫の上、夏は花散里、秋は秋好中宮、冬は明石の上が住んでいます。 秋になると秋好中宮の庭は紅葉が色づきました。 中宮は、秋の草花を取り混ぜたものと紅葉を女童に持たせ、紫の上の元へ届けました。 (12×13.5cm)
「源氏物語絵巻 第二十帖 朝顔」 “Genji Monogatari Emaki no.20 Asagao” 賀茂の斎院だった朝顔の姫宮は父、桐壺帝の弟桃園卿の宮が亡くなったため斎院の職を退き桃園に住んでいます。 朝顔の姫宮に昔から思いを寄せていた源氏は、姫宮の元を訪れます。姫宮も源氏の思い出を感慨深く思われますが、姫宮は源氏にはつれなく接します。 源氏は、朝霧の中ではかなく咲いている朝顔の中で色あせたものを折って姫宮に贈られました。 (12×13.5cm)
「源氏物語絵巻 第十九帖 薄雲」 “Genji Monogatari Emaki no.19 Usugumo” 源氏物語シリーズの一作。 明石の上は源氏の邸に移るように勧められますが、大堰川の山荘から移りませんでした。 明石の姫君の将来のために紫の上に養育を託すことを明石の上は決心します。 明石の姫君を手放した明石の上は、日々大堰川の風景を眺め暮らしました。 (12×13.5cm)
「源氏物語絵巻 第十八帖 松風」 “Genji Monogatari Emaki no.18 Matukaze” 源氏は明石の上と明石の姫君を京に呼びます。 明石の上の邸は、嵯峨の大堰川の川辺にありました。 大堰川の風景は、明石の風景とも似通っていてます。 明石の上は、松風の響きに合わせて琴を弾いたりして暮らしました。 (12×13.5cm)
「源氏物語絵巻 第二十二帖 玉鬘」 “Genji Monogatari Emaki no.22 Tamakazura” 夕顔と内大臣(頭中将、葵の上の兄)の娘玉鬘は、乳母に従い筑紫で暮らし二十歳を迎えました。 乳母は玉鬘を伴い京へ上ります。玉鬘の行方を捜すよう源氏の命を受けた右近と出会い源氏に迎えられます。 源氏は玉鬘を吾子として引き取り、花散里に後見を託します。 年の暮れ、源氏は女性たちに正月を迎える晴れ着をそれぞれにふさわしい色や柄を見立てて贈りました。 (12×13.5cm)
「源氏物語絵巻 第十七帖 絵合」 “Genji Monogatari Emaki no.17 Eawase” 新帝の冷泉帝は絵を好まれ、源氏も紫の上と帝に差し上げる絵を選びました。宮中では、絵を集めるのが流行し、絵合が行われました。 友禅和紙を扇面に仕立てて扇面画に見立て、料紙の上に散らしました。
「源氏物語絵巻 第十五帖 蓬生」 “Genji Monogatari Emaki no.15 Yomogyu” 源氏物語絵巻シリーズの一作。 藤の花に誘われて、源氏は末摘花の屋敷を訪れます。 雨上がりの月夜で、木々から雨の雫が時雨のように注いでいます。末摘花の邸は蓬がひどく生い茂っています。 傘で雫をよけながら、蓬の生い茂る中を分け入り邸へ向かいます。雨露を受けた蓬が月明かりで輝く様を画きました。 源氏は、自分を待ち続けた末摘花を自邸に引き取ります。