
新緑の季節、白い花が枝を覆うように咲く姿が爽やかな印象の山法師。
白い花びらのように見える総苞片(そうほうへん)と花の中心の球状になって咲く小花の集まりを和紙の風合いで表し、竹の花器にあしらいました。
“Japanese Dogwood”

新緑の季節、白い花が枝を覆うように咲く姿が爽やかな印象の山法師。
白い花びらのように見える総苞片(そうほうへん)と花の中心の球状になって咲く小花の集まりを和紙の風合いで表し、竹の花器にあしらいました。
“Japanese Dogwood”

新緑に始まる緑の季節。
和紙の繊維を生かして毛並みを表した柴犬の背景に和紙による新樹をあしらいました。柴犬の高さは6cmほど、新樹の青葉は1cmほどの大きさです。
“Fresh leaves”

凛とした野趣ある姿と優しい花の風情を併せ持つノアザミ。素朴で可憐なコアジサイ。
それぞれに花の構造は、繊細で優美なものがあります。和紙の繊維の強さと染色によって花の特徴を表し、短冊にあしらいました。
” Japanese thistle・Hydrangea hirta”

むらむらに咲ける垣根の卯の花は 木の間の月の心ちこそすれ (千載和歌集:藤原顕輔)
Muramura ni sakeru kakine no u no hana ha ko no ma no tsuki no kokochi koso sure
(Senzaiwakashū:Fujiwara no Akisuke)
夏を告げる垣根の卯の花が点々と咲き乱れる光景を木々の間から漏れる月の光に見立てた一首。一首を詠んだ藤原顕輔(ふじわらのあきすけ)は、平安末期の歌人で『千載和歌集』の一つ前の勅撰集、『詞花和歌集』の撰者です。
この一首は『古今和歌集』の秋歌上にある一首が想起されます。
木の間よりもりくる月の影見れば 心づくしの秋は来にけり (よみ人しらず)
顕輔の一首を撰んだ『千載和歌集』の撰者である藤原俊成(ふじわらのとしなり)は、古典復興の機運が高まりつつあった院政期、『古今和歌集』の伝統に立ち戻り、その伝統を拠り所として新たな境地を開きました。古今的な平明さと格調を重んじ、なだらかな調べの中に言葉には現れない余情、姿の見えない景色を歌に表現しました。
俊成が撰んだ一首は、『古今和歌集』の伝統を受け継ぎつつ心に触れて感じた景色、余情を感じます。”木の間の月”というと秋の情趣の爽やかな月、物思いの限りを尽くす季節を想起させます。卯の花の白さは、雪にもよく見立てられてきました。一首からは”雪月花”という言葉が浮かびます。雪月花の心を感じる一首を書で表しました。

卯の花と呼ばれ、夏の到来を告げる白い小花が印象的な空木(ウツギ)。
青い星形の花が清楚な初夏の山野草、丁字草(チョウジソウ)。卯の花と丁字草の優しく繊細な花と葉のそれぞれの特徴に合わせた和紙素材を取り合わせて表し、短冊にあしらいました。
”Deutzia・Japanese Bluestar”