和紙・折り紙:washi・origami」カテゴリーアーカイブ

鉄線と花包み

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性質の異なる数種類の和紙の取り合わせによって表した鉄線です。千代紙と厚みのある和紙を組み合わせて折った花包みにあしらったもので、7月18日の講座で講習した形のものです。
花・葉・蔓、それぞれの構造を表現に適する和紙素材の選択と異なる和紙の取り合わせ方により特性を表し、葉の自在な動きによって植物の勢いを伝えてみました。葉の一枚一枚の向き方を少し変えてみることで、植物の生命感が増して感じられると思います。次回講座は、9月に予定しております。

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梅の季節を愉しむ

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友禅染の技法を和紙に取り入れた友禅紙。なかでも梅をモチーフにしたものには、丸い梅の花びらの愛らしさを表現したもの、琳派をイメージする図柄、伝統文様など多彩にあります。また、梅は吉祥の植物でもあります。
画像の左手のものは、大柄の梅を選んで折った「たとう」です。「たとう」は、紙を折りたたんだものが、閉じたり開いたりできる伝承折り紙です。立体感のある形は、大柄の梅の立体感が引き立ちます。中央は、左手の「たとう」よりも折込の数が少ない形の「たとう」です。琳派風の図柄を選び折りました。シンプルな形は、図柄そのままを生かしたいものによいと思います。右手のものは、梅の凛とした姿と色合いが友禅柄らしいものを選び、しおりに仕立てたものです。友禅紙は、しっかりとした質感で扱いやすく、春の兆しを伝える梅の図柄をテーマや用途によって選び、生かしてみるとよいと思います。

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菊文様を愉しむ

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古来より吉祥植物として親しまれ、文様に表されてきた菊。
日本の秋を彩る気品ある菊は文様の素材として用いられてきました。格調高いもの、雅なもの、可憐なもの、華やかなものなど表現は幅広くあり、友禅紙にも多彩に展開されています。

左上の画像は、ぽち袋を金加工された友禅紙で折ったものです。左は華やかな友禅紙、右は緞子(どんす)柄の菊と花菱を取り合わせた雅な友禅紙を使いました。心づけやお祝い、お香を包むなど用途に応じて色柄を選ぶ愉しさがあります。
中央の画像は、菊立涌(きくたてわく)文様の友禅紙を生かしてクリスマスリースに見立てたものです。立涌は、蒸気が立ち昇り、雲が湧き上がる様を吉祥として捉えていたところを2つの曲線で表現した伝統文様です。
右下の画像は、花かごを可憐で落ち着いた小菊の友禅紙で折ったものと緞子(どんす)柄の友禅紙で折ったものです。小菊の友禅紙で折ったものには、厚くしっかりとした質感の和紙をかごの内側に敷き、和紙による野紺菊をあしらいました。花やお菓子など、かごに入れるものによって大きさを変えたり、色合いや図柄を選んでみるとよいと思います。

”Chrysanthemum”

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2015年 『京都老舗の会』 折り紙講習のご案内

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折り紙講習のご案内
10月2日(金)~10月8日(木)
講習受付 午前10:15~午後6:00(最終日の受付は午後3:30まで)
そごう千葉店 6階催事場 https://www.sogo-seibu.jp/chiba/
森田和紙: 倭紙の店にて 

友禅紙を加工した金千代や板締和紙を使った折り紙講習をイベント期間中、上記の時間内で会場にて承っております。ご希望されるものをお好きな柄を選び講習を受けていただけます。所要時間はおよそ15分から30分くらいです。休憩で不在の時間もございます。ご了承ください。費用は材料費のみで、予約の必要はございません。
上段の画像は、上から「小笠原雛」、秋の京都展に向けての企画「申」、「ぽち袋」と「たとう」です。
「小笠原雛」は、同柄のもので折っています。柄の出方の違いを生かしています。干支の「申」は、文様を生かして一枚の紙で折っています。

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下段の画像は、左から「紫陽花」、「クリスマスリース」、「チューリップ」です。「紫陽花」と「チューリップ」は、板締和紙の色合いを生かしています。「クリスマスリース」は、文様を生かして立体感を出すとよいと思います。この他、暮らしに役立つ企画を用意しております。

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