和紙・折り紙:washi・origami」カテゴリーアーカイブ

「吹き寄せ」

fukiyose-14

色鮮やかに染まった木の葉が、秋風によって吹寄せられて集められた様を”吹き寄せ”と呼びます。
吹き寄せを文様のように和紙によって立体的に表してみました。
画像の木の葉は、11月3日に講習しました形のものです。
葉の形は切れ込みを単純化して省略し、和紙の柔軟で融通の利く性質を生かして葉の一枚一枚に表情を出しました。
板締和紙、しぼ(皺)のある強制紙、民芸紙などを使いました。
紙の厚みや硬度の違い、単色のものと色の混ざっているものなど素材の取り合わせ方によってシンプルな表現でも多様に変化を愉しんでいただけます。
さりげなく置いて飾っていただくだけでも季節を愉しんでいただけます。
参考にしていただけましたら幸いです。
次回につきましては詳細が決まりましたらブログ・フェイスブックにてお知らせいたします。

“fallen leaves”

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湖月

nionoumi

鳰(にほ)の海や月の光のうつろへば波の花にも秋はみえけり(新古今和歌集:藤原家隆)

niho no umi ya tuki no hikari no uturohe ba nami no hana nimo aki ha kini keri
(ShinkokinWakashū:Fujiharano Ietaka)

にほの海とは琵琶湖のことをいいます。
月の光、湖面の波のきらめき、詞の響きをよろけ縞の図柄の友禅紙を使い書で表しました。
友禅紙の深緑の色合いで清閑な秋の気配を伝えたいと考えました。

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文様を愉しむ

正方形の折り紙の四隅を切り、八角形にした折方。
同じパターンが続く幾何学的な伝統文様を使うと立体的に感じられます。
左は菊立涌(きくたてわく)、右は麻の葉文様です。
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正方形から折った鶴のぽち袋。
八角形の折方と同じく伝統文様を使い立体感を出しました。
左は亀甲文様、右は波文様です。
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いずれも連続して繰り返していく文様は吉祥のものでもあり、贈り物に使われるとよいと思います。

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「京都老舗の会 」 おりがみ講習のご案内

9/30(火)~10/6(月)
そごう千葉店 6階催事場
「京都老舗の会」 森田和紙 :倭紙の店にて
折り紙講習 10:30~18:00 (最終日の講習の受付は15:00まで)
友禅和紙を加工した金千代や板締和紙を使った折り紙講習をイベント期間中、上記の時間内で会場にて承っております。
ご希望されるものをお好きな柄を選び講習を受けていただけます。
所要時間はおよそ15分から30分くらいです。休憩で不在の時間もあります。ご了承ください。
費用は材料費のみで、予約の必要はございません。

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上段の画像は、今秋の企画「羊」です。色や図柄の選び方によって変化を愉しめます。

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中段は、ぽち袋です。お年玉袋、贈り物のパッケージにお使いいただけます。
用途や贈る方に合わせ、友禅和紙の図柄を選ぶ愉しみがあります。

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下段は、板締和紙のおりがみによるバラとチューリップです。画像左のバラは、柔らかで繊細な板締和紙の色合いを生かしました。画像右のチューリップは、一枚の紙の中で色の濃淡を生かし、花の表情を出しました。
その他、小笠原雛や兜、祝鶴など季節の行事にご利用いただけるものを用意しております。

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月の夜

omokage-

面影を心にこめてながむれば 忍びがたくもすめる月かな 
(建礼門院右京大夫集:建礼門院右京大夫)
omokage wo kokoro ni komete nagamureba sinobi gatakumo sumeru tuki kana (kenreimoninukyounodaifusyu:kenreimoninukyounodaifu)

歌の詞書には「月の夜、例の思ひ出でずもなくて」とあります。
美しい月を眺めていると心に秘めようとしても堪えきれなくなるという想いを墨色のグラデーションの和紙に書で表しました。

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干支 「羊」

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9月30日~10月6日に開催されます「京都老舗の会」でのおりがみ講習に向けて企画した「羊」。
和紙の図柄と金千代和紙の布のようなしっとりとした風合いを活かし、立体感と安定感のある形を提案いたしました。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
“Eto no.8”

9/30~10/6
「京都老舗の会」そごう千葉店 6階催事場
森田和紙にて
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秋きぬと

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秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる(古今和歌集:藤原敏行)

秋の訪れを風の音で感じる清々しい詞の響きをかなで表しました。

aki kinu to me niha sayaka ni miene domo kaze no oto nizo odoro karenuru(Kokin Wakashū :Fujiwara no Toshiyuki)

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心の果て

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ともすれば月すむ空にあくがるる 心のはてを知るよしもがな(山家集 :西行)

月澄む空に”あくがるる心”に自然の神秘を感じ、心惹かれる一首を書で表しました。
かなを書いた料紙の両端に薄口の楮紙をあしらい画面に奥行きを出し、澄んだ月のかかる天空にたとえ憧れる心の無限の広がり、底知れぬ深さを伝えたいと思いました。

tomosureba tuki sumu sora ni akugaruru kokoro no hate wo siru yosi mogana (Sankashū : Saigyō)

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