扇面 竜胆

秋の高原で楚々とした花を咲かせるリンドウ。すっきりとした紫の花色と細長い葉を異なる質感の和紙を取り合わせて表し、扇子にあしらいました。

”Gentian”

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草牡丹

薄紫の小花が清楚なクサボタン。日本固有種の植物です。4枚のがく片の先がくるくると巻かれた形状が愛らしい素朴な味わいの山野草です。独特な形状の小花を薄紫のグラデーションの和紙の色合いで表し、竹の一輪挿しにあしらいました。

” Clematis stans ”

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秋景

みどりなる ひとつ草とぞ 春は見し 秋はいろいろの 花にぞありける(古今和歌集:よみ人しらず)
Midori naru hitotsu kusa tozo haru ha mishi aki ha iroiro no hana ni zo ari keru
( Kokinwakashū:Yomobitosirazu ) 

春景、秋景それぞれ野辺の草花が織りなす風情の違いを見出し詠まれた一首。一首は『古今和歌集』の秋歌上で「萩」「女郎花」「藤袴」「花薄」「撫子」など、秋草を詠まれた一連の流れの中に排列されています。

一首では、春の野が緑一色のひとつの草として見え、秋になると様々な草花で彩られることに気づき、春秋それぞれの季節を色で捉えました。春の草花は草丈が低く、遠景で見渡した景色は柔らかな若草色が心に留まります。

『古今和歌集』秋歌で取り上げられている萩・女郎花・藤袴・花薄・撫子など、秋に花を咲かせる野草は草丈があり、繊細な小花が集まって咲くものが多く、群生して野辺を彩ります。遠景で見渡すと花の形はぼんやりとして花の色が霞のように辺りを染めて浮かび上がり、艶やかさが心に留まります。

春景の若草色との対比によって秋景の色彩の豊かさを伝えた古歌を書で表しました。

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沢桔梗・仙人草・薬師草

濃紫の花が下から段々と咲くサワギキョウ。黄色い小花が鮮やかなヤクシソウ。白い繊細な小花が清楚なセンニンソウ。小さな花が集まって咲く姿が優しく心和ませる、初秋の野を彩る花々をそれぞれの特性に合わせた和紙の選択によって表し、和紙を手折った花包みにあしらいました。

”Autumn grasses”

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扇面 蔓穂

夏から秋、野辺で紅紫色の小さな花が集まって咲くツルボ。紅紫の花色が可憐なツルボを和紙の柔らかな色合いで表し、扇子にあしらいました。

” Barnardia japonica ”

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