夏の風物詩、七夕。中国から伝わった牽牛(けんぎゅう)と織女(しょくじょ)の伝説と針仕事や芸事の上達を星に願う「乞巧奠」(きっこうでん)の習わしなどが組合わされ、日本の七夕行事として発展しました。
梶の葉とともに、七夕を象徴してきた笹の葉。和紙による笹の葉に五色の短冊と五色の糸を掛け、七夕飾りを表わしました。
“Tanzaku Tanabata”
夏の風物詩、七夕。中国から伝わった牽牛(けんぎゅう)と織女(しょくじょ)の伝説と針仕事や芸事の上達を星に願う「乞巧奠」(きっこうでん)の習わしなどが組合わされ、日本の七夕行事として発展しました。
梶の葉とともに、七夕を象徴してきた笹の葉。和紙による笹の葉に五色の短冊と五色の糸を掛け、七夕飾りを表わしました。
“Tanzaku Tanabata”
7月7日は七夕。願い事を書く紙が貴重であった古では、文字を書くことができる梶の木の葉が使われていました。七夕の夜、梶の葉に詩歌などを書いて供え、願い事をする習わしがありました。
七夕を歌題として梶の葉に託して詠んだ和歌から、梶の葉と七夕の願い事が結びついていたことがわかります。その一例として『後拾遺和歌集』にある、上総乳母(かずさのうば)の一首が知られています。
天の川とわたる舟のかぢの葉に 思ふことをも書きつくるかな
梶の木は、和紙の原料でもありました。梶は楮の原種で、楮より繊維が長いところに特徴があり、丈夫な和紙になります。また、梶の木は神聖な樹木として神事に用いられてきました。
和紙による梶の葉を天の川に見立てた緑を基調とした装飾のある継ぎ紙にあしらい、七夕をイメージしました。
“Tanabata”
5月5日の端午の節句に向けた短冊飾り。
邪気を祓い、息災であることを託す、菖蒲と蓬の葉を和紙で表した節句飾りです。まっすぐに伸びたしっかりとした質感の菖蒲の葉に対し、薄く柔らかな明るい葉色の蓬を質感の異なる和紙によって表し、立体感と生命感を出しました。
“Boy’s Festival”
雛の節句に寄せて、和紙による紅白の椿を雛に見立てたもの。一重の椿を白い楮の和紙の清浄さ、椿の花と葉の対比が引き立つよう、簡素な形式の立雛に表しました。
“Camellia Hina doll”