投稿者「ymatsu」のアーカイブ

「虫の音」

“Autumn Grasses and Moon”
虫の声が響きわたる萩や薄の広がる野原。
野を吹く風も清々しく感じられます。
秋の月夜の趣を千代紙と友禅紙を使い表わしました。
(12×13.5cm)

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干支色紙「寅」

“Eto-shikisi NO.3”
来年、2010年の干支は寅。
創作折り紙による干支色紙のシリーズです。
黒に金雲をあしらった揉み紙を使い立体感を出しています。
(12×13.5cm)
干支色紙は京都老舗の会(10/6~10/12)に出展いたします。

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「重陽(ちょうよう)」

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“Chrysanthemum”
9月9日は五節句のひとつ重陽の節句です。
長寿を願い菊を飾り祝います。
旧暦では今年は10月26日になります。
五色の小菊を花の直径を1~1.5cmほどの小さなサイズで制作し、白の楮の和紙で包みました。
花の敷き紙には名尾和紙を使いました。
漉き込まれた藁(わら)の色と繊維の温かみを活かしてみました。

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「梶の木と和紙」

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現在、和紙は楮(こうぞ)や三椏(みつまた)を原料としたものが一般的です。
かつては梶(かじ)も原料として広く使われていました。
梶は楮の原種で楮より繊維が長いため(楮の倍ほどあるそうです)強く丈夫な和紙になります。
洋紙の時代になり和紙もきめ細さが出せる楮が多くなっていったようです。


画像は佐賀県佐賀市の名尾和紙のものです。
梶の木を原料としたところに名尾和紙の特徴があります。
名尾に紙漉きが伝わったのは300年ほど前。
今では一軒が残り原料の梶から栽培し手間をかけた伝承技術で和紙が作られています。
個性ある風合いの新しい感性を取り入れた和紙と和紙の花を合わせてみたいと思います。

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「月みれば」

“Moonlight”
月みれば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど (古今集 秋:大江千里)
夜空の月を見ているときりなくわが身のことが想われて悲しい。
私一人のために秋が来た訳ではないが、物思いをさせるために秋がやって来たようで。

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今回は画像の背景によく使う仮名料紙についてお話します。
白い扇子の背景、扇子の上に置かれたかなを書いた扇面に使っているのが仮名料紙です。
かなを書くだけでなく撮影の背景や展示のディスプレイ、和紙画などに料紙を使っています。
花色紙も料紙を扇面に切って使っています。
画像の作品では料紙を扇面に切り、和歌を書いてから料紙の裏側を厚みのある和紙で裏打ちしています。
扇面には白い和紙で月、揉み紙で雲を貼りこみ歌の情景を表わしました。
平安時代に平がなの登場により高度に発展した料紙。
さまざまな色に染めたり、文様を刷り込んだり、金・銀の箔加工などの装飾が施されます。
『古筆』と呼ばれる平安から鎌倉初期に書かれた『かな』は、1000年あまりの時を越えて書かれた料紙と共にその美しさを保っています。

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「萩」no.1

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“Bush clover”
垣根に寄り添う萩をイメージする能千代紙と茶の友禅紙を使い赤い萩の咲く庭を表わしました。
茶の友禅紙の色合いで土や庭石、植栽など庭の情景を思い描いていただければと思います。

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