源氏物語 28~54:Genjimonogatari 28~54」カテゴリーアーカイブ

「源氏物語絵巻 第四十一帖 幻」

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“Genji Monogatari Emaki no.41 Maboroshi”
年が改まったものの紫の上を亡くして以来源氏は人と会う気にもなれず、紫の上のことを思い出すばかりでした。
紫の上が生前可愛がっていた、明石の中宮の三宮である幼い匂宮が慰めになっています。
紫の上の一周忌も済み年の暮れを迎えた頃、源氏は残しておいた紫の上の手紙を全て焼き、出家の意思を固めます。
(12×13.5cm)

絵巻で綴ってきた「第一帖 桐壺」から始まる光源氏を主人公とした物語は「第四十一帖 幻」で終わります。
源氏を桐、紫の上を桜で表わしてみました。
「第四十二帖 匂宮」までの数年の間に源氏も亡くなっています。
幻から匂宮の巻の間にあった源氏のその後について直接語られてはいません。
物語の中心は柏木の巻で誕生し、源氏と女三宮の子として育った薫と源氏の孫にあたり明石の中宮と今上帝の第三皇子である匂宮に移ります。
薫と匂宮は年頃も同じで、幼い頃から親しい関係にあります。
薫は源氏の後継として官位の昇進もめざましく、周囲からも大事に扱われています。
そのことはかえって薫自身を悩ませ、この世の中のことを空しく思っています。
物語は薫が14歳で元服を迎えた年から始まります。

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「源氏物語絵巻 第四十帖 御法」

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“Genji Monogatari Emaki no.40 Minori”
紫の上は大病をして以来、病状は思わしくなく死を自覚しています。
一時の小康にあり見舞いに来た養女の明石の中宮と庭の萩を眺めます。
死を前にした紫の上は、「おくと見るほどぞはかなきともすれば風に乱るる萩の上露」と萩の葉に露が宿っても風で散って消えてしまうような我が身のはかなさを歌に詠みました。
紫の上の歌を受け、源氏と明石の中宮は「露の世」を詠みました。
(12×13.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十九帖 夕霧」

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“Genji Monogatari Emaki no.39 Yugiri”
夕霧は柏木の遺言を受け落葉を宮を見舞って以来、宮へ思いを寄せるようになっていました。
落葉の宮は母の病気療養のため小野の山荘に暮らしています。
小野は静かな山里で都とは別世界のような趣です。
夕霧は宮の母を見舞いますが、宮は心を閉ざしています。
夕霧は立ち込める霧に想いを込め「山里のあはれをそふる夕霧にたち出でん空もなき心地して」と歌を落葉の宮に贈りました。
(12×13.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十八帖 鈴虫」

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“Genji Monogatari Emaki no.38 Suzumushi”
秋の頃、源氏は鈴虫の宴をして若い公達たちと夜を明かそうとしていた折、冷泉院から消息があり居合わせた人たちを連れて冷泉院の元を訪れます。
冴え渡る月の光が照らす中、まだ若くして自ら帝位を退き静かに暮す冷泉院と対面した源氏は感慨深く思われました。
(12×13.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十六帖 柏木」

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“Genji Monogatari no.36 Kashiwagi”
柏木は源氏に女三宮への想いを知られて以来病の床についていましたが、女三宮の出家を知り重態に陥ります。
見舞いに来た親友の夕霧に源氏へのとりなしと妻の落葉宮(女二宮)の後見を頼み、はかなく消え入るように亡くなりました。
(12×13.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十五帖 若菜(下)」

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“Genji Monogatari Emaki no.35 Wakana(2)”
明石の女御(姫君)の第一皇子が東宮となり一族の栄華は揺ぎないものとなりました。
正月の頃、六条院では女三宮、紫の上、明石の女御、明石の上の四人が揃い、琴・和琴・筝・琵琶の合奏を披露しました。
四人の様子を源氏は女三宮を柳、紫の上を桜、明石の女御を藤、明石の上を橘に喩えました。
(36×7.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十四帖 若菜(上)」

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“Genji Monogatari Emaki no.34 Wakana(1)”
朱雀院は病床にあって出家を願っておられましたが、皇女の女三宮の行く末を案じていました。
院は皇女にふさわしい人物をと考え、源氏に託したいと思い、見舞いに参上した源氏に依頼します。
源氏は朱雀院の願いを承諾します。


こうして女三宮は源氏のもとに降嫁し、六条院で暮らすこととなりました。
(12×13.5cm)

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「源氏物語絵巻 第三十三帖 藤裏葉」

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“Genji Monogatari Emaki no.33 Fujinouraba”
内大臣(頭中将)は娘の雲井雁のことで夕霧と和解したいと思い、藤見の宴に夕霧を誘います。
夕霧は父の源氏に相談しますが内大臣が折れたことであるから、過去のことは忘れて行くように勧めました。
藤見の宴の席で夕霧は、内大臣からようやく雲井雁との結婚を許す意を伝えられました。
(12×13.5cm)

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